[体験記] PMP試験(第5版)に1発合格!そこに至る勉強方法や試験の様子などを書いてみる

[体験記] PMP試験(第5版)に1発合格!そこに至る勉強方法や試験の様子などを書いてみる

ごぶさたです。Twitterではつぶやいたのだけど、先週まで2ヶ月ほど試験勉強にかかりっきりだったため、しばらくブログが書けていなかった。が、その甲斐あってか、無事試験に合格することが出来た。タイトルにも書いてある通り、PMPという、プロジェクトマネージャー試験だ。

受かってから言うのもなんだけど、試験がとても難しかったので、どうやって合格まで行ったのか、その体験記を書いてみたい。正直なところ、これからPMP試験に挑む人くらいしか参考にならないと思うが、僕も試験勉強中にいろんなブログで紹介されていた体験記を目にして戦略を練ったりしていたので、参考になれば幸い。

まずは結果から


photo credit: Researching Media 7 June via photopin (license)

PMP試験は、200問中175問が採点の対象(25問はダミー問題)となり、106問以上(61%)の正解率で合格となる。すべて4択なので、こう聞くと簡単なようにも思えるが、問題が非公開なため、過去問題というものが存在しない。なので、しっかりとした知識を身につけた上で試験に挑む必要がある。

そこで僕の結果だが、次の通りだった。

  • Initiation: Needs Improvement
  • Planning: Below Target
  • Executing: Above Target
  • Monitoring and Controlling: Target
  • Closing: Below Target

PMPには5つの分野があって、それぞれに対して4段階評価で見ると、上からAbove Target, Target, Below Target, Needs Improvementとなっている。なので、僕の評価はおそらく「中くらい」と行った感じで、点数も真ん中から少し良いくらいだと思う(たぶん65点あたり)。こんなんで、胸張って「PMP持ってるぞ!」なんて言っていいのか怪しいところだが、まあ合格は合格なので、気にしないでおこう。

勉強の流れ


photo credit: wuestenigel Office table with notebook, computer and reading glasses via photopin (license)

eラーニング

PMPの受験資格は、大卒で4,500時間以上の実務経験(36ヶ月のPM経験)が必要で、さらに35時間のPM研修を受ける必要がある。実務経験はあったので、PM研修は以下のeラーニングを受講した。

http://www.e-project.jp/lecture/pmp-e-learning/

申し込んだのは10月なのだが、そこから1ヶ月くらい放置してしまい、結局11月中旬から講義を少しずつ受けた。eラーニングの良いところは、場所・時間を問わずいつでも講義を受けられるところだが、一方で、それらはすべて自分の裁量で計画していかなくてはならないので、ちゃんと気合いを入れないと間延びしがち。結局、僕がすべての講義を受け終わったのは12月末のことであった。今思えば、この期間は試験勉強としてかなり無駄に過ごしてしまったと思う。

自主勉強

35時間の研修実績を得ると、そこから自主勉強に入った。eラーニングでもらったPMBOK第5版(PMPの教科書)はもちろんのこと、そのほか使った参考書は、ネットの体験記で必ずと言っていいほど目にした、PMP虎の巻だ。

他の体験記を見ると、これにプラスもう1冊くらい参考書や問題集をやっている人が多かったが、僕はあまり手当たり次第やるのは良くないと思い、あえて虎の巻1本に絞ることにした。「内容が少し足りない」という声もあるが、あとから考えると、やはりコンパクトにまとまっている良書だと思う。

PMBOKは一度eラーニングで通読していたので、まずは虎の巻を1から順番に読んでは、章末の問題を解いていった。この時の正解率は、5割程度だったと思う。続けて2週目。これで8割くらいの正答率となった。(同じ問題をやっているのに…)

そして、試験まで残り2週間を切ったところで、腕試しにと、虎の巻の最後についている模擬試験200問にチャレンジしてみた。その結果、200問中正解が121問。正答率60.5%と、2週間前にしてマジカヨっていう状況だと認識。ここで焦りつつも改めてPMBOKを開いてみる。

恥ずかしい話だが、この時点で僕はまだ、PMPでは必須と言われる「47プロセス群」と呼ばれる知識エリアを全く覚えていなかった。ので、それを覚えることに注力した。どうやら、47プロセスで定義されるインプット・ツールと技法・アウトプットと、それがどのプロセスからどのプロセスにつながっていくか?までを完璧に覚えておくと良いらしいのだが、僕はさすがにそれは無理だと思い、だいたい雰囲気をつかむまでにとどまった。

そうしてPMBOKを見直し、さらに虎の巻をもう1週した後、試験に挑むことになったのである。

試験の申し込み


photo credit: ebayink Tablet use 2 via photopin (license)

虎の巻を1週終えたあたりで1月も中頃にさしかかっていた。僕は試験のターゲットを2月上旬と置いていたので、このあたりでPMP試験の申し込みを行った。知見のある人はご存じの通り、PMP試験の申し込みはすべて英語で行う必要があり、加えて自身のPM経験も英語で説明しないといけないという、ある意味最初の山場なのだ。僕は英語がほとんど出来ないので、Google翻訳を駆使しながら、2プロジェクトについてそれっぽいことを書いた。内容としては、

僕は○○のサイト構築のプロジェクトに参画しました。そこでプロジェクトマネージャーとして○○や△△(これはPMBOKにある用語をあえて使う)として従事しました。いろいろ苦労があったけど(予算とかスケジュールとか)、あれこれ努力して(積極的にステークホルダーと議論したとか)、結果うまくいきました。

みたいな感じ。これをできるだけシンプルな英語文にするよう心がけた。

試験の申し込みは、運が悪いと「監査」を受けることがあり、それに引っかかると大卒の証明やら上司からの説明やらが必要となってくるので、極めて面倒なことになる。が、ラッキーなことに僕はそれに引っかかることなく、受験料を支払うところまでいけた。

そして試験当日

試験会場は東京は御茶ノ水駅のすぐそば、ソラノシティというビルの5F。上記の写真は夜だけど、昼に受けた。僕は住まいが北海道なので、東京へは前日入りし、ソラノシティの裏にあるホテルジュラクに泊まった。ほんとに裏なので、立地が最高。

http://www.hotel-juraku.co.jp/ocha/

当日は朝9:30に受付し、不正防止チェックを受けた後、仕切りのあるパソコンルームへ。ここから4時間(!)、このPCに向かってポチポチと200問解答していかなくてはならない。

最初に簡単なチュートリアル(ただし英語)を受けたあと、試験がスタート。問題内容は、先述の通り守秘義務的なものがあるので詳しく言えないが、多くの人が述べていたように、問題集の1.5倍から2倍は難しい印象だった。あえて言うなら、ほとんどが「○○なようなことがありました。そのときプロジェクトマネージャーのあなたは次に何をすべきですか?」といった感じであり、事象に対してどのプロセス、どのツールを使うべきかを問うものであった。これは本当にPMBOKを理解していないと解答に確信を得ることが出来ず、僕は全く手応えのないままこれかな?あれかな?と選択肢を選びながら進めていった次第だ。

人によっては2時間くらいで200問解き終わり、フラグを立てたところを見直す…みたいな感じらしいが、僕は全然時間がなくて、200問解き終わったときには、残り時間が8分だった(そして昼をまたいでいたのでめちゃくちゃお腹が空いていた)。見直す時間もほぼなく、祈るような気持ちで解答終了のボタンを押してしばらくすると…(正確にはアンケート画面を挟むが英語なのでスキップ)…「PASS」の文字が!!結果は冒頭で述べたとおり合格だった。良かったぁ…。

まとめ。最低やっておくべきこと

ということで、僕のPMP試験の体験記は以上。最低限やっておくべきだったなと思うのは、やはり47プロセス群の表の暗記だ。これが頭に入っていないと、各プロセスの内容を勉強しているときに、自分がどこにいるのかがつかみにくく、他のプロセスとのつながりが実感出来ないのだ。試験まで残り1週間にしてようやくその感覚に目覚めてきたので、出来れば早いうちにそれをやっておけば、もう少し点数が良かったのかもしれない。というか、今回は恐らく、運が良かった面もあると思う。

なお、僕が受けたのはPMBOKの第5版に準拠した試験内容で、これは2018年3月25日までとなっている。以降は去年発行された第6版に準拠した内容となるらしく、多分始めのうちは世にノウハウがなく、苦戦は必至。いま勉強している人は、できるだけ早めに受験した方がよいだろう。

何かの参考になれば幸いです。